今回の不具合対応は「換気扇をつけても空気や湿気を全然吸わない!」というもの。最初に見に行った人の話だと換気扇自体はちゃんと空気を吸っている、換気扇は異常無しとのこと。なら何でちゃんと換気をしてくれないのでしょうか?一体どこに不具合が隠れているのでしょうか?
【現地確認】本当に換気扇の故障ではない?
換気扇は正常に動作してるのに、空気を吸わないなんてことがあるのでしょうか?
まずは現地確認です。
で、現地で換気扇を作動させてみるとちゃんと動いているんです!
ちょっと古い換気扇が付いていたので、動作音は少し大きかったですが、許容範囲。正常に動作しています。
換気口に手を当ててみると、ちゃんと空気を吸っています。
でも、換気口のいろんな箇所に手を当ててみると違和感を感じました!
なんと換気口の端の方から空気が排出されていました!
換気扇に異常が無くても空気を吸わないことがある!?
換気扇はちゃんと空気を吸ってるのに、同時に空気が排出される、なんてことがあるのでしょうか?
換気扇という設備自体に異常がないのなら、あと考えられるのは配管!配管が詰まっていたら空気を吸っても、排出先がなくて換気扇を戻ってきてしまう!
換気扇の配管・排気ダクトに詰まる可能性のあるものはなんでしょうか?
鳥の巣?ほこり?
でも排気ダクトにはカバーが付いていて、鳥が巣を作れるとは思えません。ほこりが塞げるほど排気ダクトの管径は細くありません。
だとするとあと考えられるのは防火ダンパー!
防火ダンパー(防火ダンパ)とは、建物や室内の空気調和や換気を目的とするダクト(管)の内側に設置される、火災時の延焼防止や熱い空気の噴出を防ぐために取り付けられたダンパー(羽根状や板状の扉)のことです。ダクトが建物の防火区画を貫通する場合に取り付けられます。
ダンパーが開いている状態
ダンパーが閉じている状態
https://timerun-b.com/より引用
何らかの原因で防火ダンパーが閉まっていたら、換気扇が吸った空気は外気に排出されずに戻ってきてしまいます。
原因は防火ダンパー?
というわけで、現場の配管である排気ダクトを確認しました。
他の部屋は廊下に排気口が露出しているので確認は簡単ですが、不具合のあった部屋は排気口が見当たりません。よく見ると天井に点検口があったので、中を確認してみました。
すると・・・排気ダクトはこんな感じ。
上の写真と比べてみると不具合のあった配管のレバーが上がっています!
おそらく防火ダンパーが閉じていると思われます!
なら、この防火ダンパーのレバーを操作すれば、「換気扇が空気を吸わない」という不具合は解消されるはず。
そこでレバーを動かしてみようとしましたが動きません。うんともすんとも言いません。
それもそのはず。調べてみると防火ダンパーはヒューズ式が一般的とのこと。
一定温度を超えてしまうと、ヒューズが溶けて防火ダンパーのルーバーが閉じてしまいます!
ヒューズが溶けてしまっているので、ヒューズを交換しないと元には戻りません。
防火ダンパーのヒューズの交換はできないので、専門業者へお願いすることにします。
まとめ
- 換気扇が壊れていなくても、配管が詰まっていれば正常に排気しない!
- 防火ダンパーが閉まってしまって、配管が閉じてしまうことがある!
- 防火ダンパーのヒューズが飛んだら、交換しかない!
以上、「換気扇が空気を吸わない!壊れてる?換気扇が壊れてなくても空気を吸わず、逆流することがある!?」でした。最後までお読みいただきありがとうございます。